エアロダイナミックデザイン

公開日 2022-06-22 最終更新日 2022-10-04

たくましく、なめらかで躍動的な低重心のLFAは、あらゆる曲線、角度にスーパーカーとしてのスタイルが表れています。その型破りなスタイリングは、レクサスのデザインフィロソフィーである“L–finesse(先鋭-精妙の美)”を受け継ぎ、レクサスであることがひと目でわかる美しさを備えています。伝統と、モダンな日本文化の両方に深く根差したL–finesseは、本質を極めたシンプルさ(「純」)、感性に響く深み(「妙」)、日本のもてなしの心につながる時間軸の表現(「予」)、という3つの基本的な要素を表現しています。

ルーフからシルまでなめらかな凹凸を描いて流れるLFAのボディライン。軽量、強靭なCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic:炭素繊維強化プラスチック)製ボディの採用により、デザインにおける自由度が広がり、金属では難しかったフォルムやカーブ、エッジをつくり出すことが可能になりました。例えば、LFA後部のシャープなトレーリングエッジ(後縁)は、車体に従来のような金属が使われていたら実現しなかったことでしょう。

LFAの流線形フォルムは、何100時間にもおよぶ風洞試験と、流体力学プログラミングを駆使した徹底的なコンピューターモデリングの賜物です。そうした研究が、目にした者を思わず振り返らせる魅力的なルックスを実現。同時に並外れた空力性能による優れた高速安定性と風を逃がす断面構造を併せもつスーパーカーとして結実しました。ウイングを格納した場合、LFAのCD値(空気抵抗係数)は、わずか0.31です。

LFAの下部および周囲のエアフローを正確にコントロールできるよう、最適形状の空力部品をボディ各所に効果的に配置。フロント部を例に挙げれば、中央にゴム製の密閉材とともに吸気口を設け、エンジンルームに過剰な気流が入り込まないよう工夫がなされています。またAピラーとフロントガラスの接合部には、乱気流を低減する小型のフィンを取り付け、直線方向と横風に対する安定性を強化しました。

後縁にガーニーフラップを取り付けたアクティブリヤウイングは、車両速度に応じて展開。低速では格納されたままで、時速80キロ(時速50マイル)になると立ち上がり、ダウンフォースと安定性を確保します。

またLFAのボディ底面はフルフラット構造により強力なダウンフォースを生じます。車両下部の気流は車両上部に比べて高速になるため、それが大きな圧力差を生み出すことでクルマは効果的に路面に吸い付けられます。

  • たくましく、なめらかで躍動的なLFAは、スーパーカーのスタイリングとレクサスのデザインフィロソフィー“L–finesse(先鋭-精妙の美)”を1つのフォルムに融合
  • CD値(空気抵抗係数)はわずか0.31
  • フラットなアンダーボディと、後縁にガーニーフラップを取り付けた車速感応式リヤウイングにより生じる強力なダウンフォースが高速での安定走行を可能に

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